令和5年7月18日(火)、【埼玉県産業振興公社が運営する女性起業支援ルームCOCO オフィス】にて、これから創業する女性や創業間もない女性を対象に、Webマーケティングの観点から見た「創業時に考えておきたい事柄」と「創業時に無料や安価で使える便利なITツールのご紹介」をさせていただきました。

創業者必見!「創業時に考えておきたい事柄」

今回は、講演内容の前半「Webマーケティングの観点から見た創業時に考えておきたい事柄」についてお伝えします。これは「競合に差をつけてスタートダッシュするために考えておくべき点」とも言い換えることができ、早い段階でこれをしっかりと考えておくことで、時間的・精神的な余裕と事業の発展性という点で、他社と大きな差をつけることができます。

自治体の起業支援や中小企業診断士の方々も広く推奨していること。だけど、実はしっかりとやっている人が少ないんです。だからこそ、差をつけることができるんです!

創業時に考えておきたい事柄

実は、創業前や創業時には考えておいた方がいいことはたくさんあります。

  • 経営理念/ビジョン/ミッション/バリュー
  • 事業ドメイン
  • 環境分析(外部環境/内部環境/業界分析)
  • 競合分析
  • 事業の新規性
  • 事業の継続性
  • 事業の発展性
  • 模倣困難性(参入障壁)
  • 実現可能性
  • 事業を阻む障壁・リスク
  • 撤退基準
  • 収益計画 など

これらは、必ずしも上記の順番で考えなくてもいいし、後付け的に考えて良いものもあります。また、内容的に重なるものもあったり、考えていく中で自ずと見えてくるものもあったりします。さらには、資金調達する際に考えればいいこともあります。今回、埼玉県産業振興公社での講演では、例として「経営理念、ビジョン、ミッション、バリュー」と「事業ドメイン」についてをご説明させていただきました。

【経営理念/ビジョン/ミッション/バリュー】をどこよりもわかりやすく説明

いろいろなWebサイトを見ていると、よく目にする言葉です。これらは、「現状と目指すべき姿のギャップを埋める方向性」、「その方向性を達成するための自分に課している使命やマインド」とも表現できます。だけど、どれも似たり寄ったりで、はっきりと区別しづらいですね。

この4つが意味するところを簡単に表現すると・・・

経営理念経営者が大切にする価値観
ビジョンあるべき未来像、目指す方向性
ミッション自分に課したビジョンを達成するための使命
バリュー行動基準・行動指針
この4つが意味するところを簡単に言うと・・・

ちなみに、amazonのはこちら・・・

経営理念なし
ビジョンThe Everything Store
ミッション地球上でもっともお客様を大切にする企業であること
バリュー全スタッフがリーダーとして行動する
amazon

必ずしもこの4つを考えなければいけないわけではありません。amazonのように3つでも構いません。また、後付け的に考えてもOK!

弊社の場合も、個人→個人事業主→法人と変化するの中で、世の中のニーズやターゲット層の変化も相まって、自ずとこれらを変更してきましたし、今後も変更する必要性があると認識しています。

ちなみに弊社の場合は・・・

経営理念デジタルデバイドこそが社会のDX
ビジョン中小企業と個人を成功と幸せに導くパートナー
ミッションお客様の未来に繋がるチカラを育む
バリューImmer mit Kunden sein, immer an Kunden denken
お客様の共にあり、お客様と共に考える
株式会社エアフォルク

いかがでしょうか?なんとなくでもこの4つが意味するところが伝わっていると嬉しいです♪

大切なのは、「自分の事業がお客様にどんな価値をもたらすのかを掘り下げて考える」ことです。「私はこれが得意だから」、「友達にお店始めればいいのに!と言われたから」、「友達にこれ売れるよ!とよく言われるから」という理由で始めるのはOK!でも、なぜそれが売れるのか?そこにはどんな価値があるのか?それは本当にお客様に求められていることなのか?・・・等を考えてこそ、事業の継続に繋がるのです。

【必須の事業ドメイン】をどこよりもわかりやすく説明

上記の「経営理念/ビジョン/ミッション/バリュー」が後付け的に考えてもOKだったのに対し、事業ドメインは、必ず創業前/創業時に考えるべき事柄です。

事業ドメインとは、

  • 誰の?(Whom)
  • どんなニーズに対して?(Why)
  • 何を?(What)
  • どこで?(Where)
  • いつ?(When)
  • どうやって?(How)

提供するのかを設定することです。

英語がお得な方は、学校の英語の授業で習った5W1H「When:いつ」「Where:どこで」「Who:誰が」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」の「Who:誰が」を「Whom:誰の/誰に」に置き換えるとわかりやすいかもしれません。

【事業ドメイン】設定の流れ

前述の「経営理念・ビジョン・ミッション・バリュー」でも記載したように、「私はこれが得意だから」、「友達にお店始めればいいのに!と言われたから」、「友達にこれ売れるよ!とよく言われるから」という理由で始めるのはOK!でも、なぜそれが売れるのか?そこにはどんな価値があるのか?それは本当にお客様に求められていることなのか?・・・等を考えることが大切で、これが事業ドメインにもつながってきます。

これは最も重要です。

はじめる事業の規模感にもよりますが、事業ドメインを考える当たって、環境分析(外部環境・内部環境)や競合分析をすることも必要になってきます。

事前に環境分析(外部環境・内部環境)や競合分析等をしてから事業ドメインを設定する企業もあれば、事業ドメインを設定した後で各種分析をおこない、事業の方向性や計画が正しいかを判断する企業もあります。

資金調達を考えている場合は、「創業時に考えておきたい事柄」に記載の内容を現実的・網羅的に考えておくと資金調達の可能性は高まります。(実際には資本金等の制約もありますので、詳しくは、中小企業診断士や各都道府県の創業を支援する機関にお尋ねください。)

もれなくついてくるメリット

「創業時に考えておきたい事柄」を考えるメリット、それはズバリ!以下の点にあります。

  • 現状と目指す姿のギャップをうめるための道筋を構築でき、自信をもって進めるようになります。
  • 事業のどこがお客様の価値(顧客価値)につながっているのかを可視化することができて、自信をもっておススメができます。
  • 他社と比べられた時にも、自信をもって違いを説明することができます。
  • 事業の方向性に迷った時に、立ち戻る指標になります。
  • 初志に立ち戻ることにより、一貫してブレない事業展開ができます。
  • 一部をWebサイトやSNSでも発信することによって、より信頼関係を構築しやすくなり、受注に繋がる可能性が高まります。
  • 「創業時に考えておきたい事柄」に記載の内容を現実的・網羅的に考えることで、事業計画書が完成します。
  • 事業計画書は、補助金申請・資金調達には欠かせないもので、早い段階で考えることにより、補助金・融資による事業の発展が見込めます。
  • 事業計画書は、書き方の形式を変えれば「ビジネスプラン」にもなり、ビジネスコンテストに応募することが可能になります。
  • ビジネスコンテストには、主催する自治体や企業関係者、地域の商工会議所や金融機関関係者など多くの方が携わっており、応募すること自体が事業のPRやブランディングに繋がります。

ひとりでできない!とお困りの場合

「創業時に考えておきたい事柄」に記載の内容や事業計画書を書くのは、なかなかハードルが高いですよね。各地域には、こういった相談に親切に乗ってくれる機関が存在することをご存じですか?

今回、登壇させていただいた埼玉産業振興公社内の「創業ベンチャー支援センター」がその一つです。そして、「創業ベンチャー支援センター」が運営する女性起業支援ルームが女性起業支援ルームCOCOオフィスです。また、各都道府県には「よろず相談所」もあります。このような公的機関を活用しない手はありませんよね♪

創業時に考えることは、Webサイト制作にも役立つ

冒頭に「Webマーケティングの観点から・・・」と記載した理由は、すぐ上の黄色い部分にあります。

今やWebサイトは、インターネット上の名刺と言っても過言ではありません。それどころか名刺以上の役割を発揮してくれます。

Webサイト制作を依頼してお金を払えば、希望するようなWebサイトが出来上がるわけではありません。Webサイトの制作会社は皆さんの事業を知らないわけですから、「事業ドメインや強み」、「どんな方に利用してほしいか」、「だから何を掲載したいか」などなどたくさんおうかがいすることになります。ですが、聞いても出てこないこともよくあります。または、確固たるものがないために、頻繁に修正することも・・・。

当然ながらWebサイト制作の料金は、制作会社がどこまでやるかによって変わってきます。上記のような内容をWeb制作会社にある程度投げたいのであれば、制作会社側で環境分析や競合分析、マーケティングをすることになり、その分時間とお金がかかるのは必至です。

Webサイト制作の料金は、決してお安いものではありません。また、相場等もなかなか把握しずらいものです。「こんなはずではなかった!」ということにならないようにすることが大切です。

弊社では、Webサイトのセカンドオピニオンを無料で賜っておりますお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

  • 依頼した制作会社の見積もり金額が妥当か診断
  • 皆様の想いを制作会社に伝えるための方法を伝授

※新規Webサイト制作/Webサイトリニューアルのみ対応